病院に行ったら、お医者さんから「あなたは『高血圧』です。『腰部脊柱管狭窄症』です。『糖尿病』です。」などと診察結果を言われますよね。それを伝えるまでに血液検査やレントゲン撮影、MRIなどいろいろな検査をし、それらで得た情報より病名が決定されます。東洋医学診断でも流れは同じです。何をするかというと、まず問診です。「いつ、どこで、どのようにしてそうなったのか。」細かく聞き出していきます。そして、必要な検査をし、脈、舌、ツボの反応、腹部や、顔からも『その方の』情報を拾って繋ぎ合せていきます。その結果、『腎陽虚証』『肝気うっ結証』などの病名が導きだされるのです。病院では、処置として、最適な薬が処方されますね。鍼灸では、最適なツボが選ばれます。そのツボにどのように処置するかも考えなければなりません。病名からして、もう聞きなれない言葉ですが、診察の進め方としては、病院で行われる方法と同じです。西洋医学は、1つの部位をより深く深くとらえることができます。そして東洋医学は全体をより関連づけることができ、バランスを調整することができ、さらには、同時にいくつもの病状に対処できるのです。そのためには診断をしっかり行っていなければできません。